2月の茶事研修は、大徳寺から八瀬のまなやに場所を替えての開催となりました。今年の八瀬の冷え込みはことのほか厳しく、そんな中で、着物に着替え、早朝3時頃から、水屋、台所の準備は始まりました。茶事二日目は、朝から雪、きらきらと輝く星のような雪の結晶が道路いっぱいに広がり、寒さを忘れるほどの美しさにうっとりでした。
暁の茶事は特別です。露地の行灯は暗闇の中、まわりの木々をほのかに照らし出してくれました。雪灯と行灯、手燭の灯に誘われ、幽玄の世界で心静かにお席入り。米袋から、さらさらと茶飯釜にお米が流し入れられ、お客さま全員で、ふーふーと火吹き竹で火を熾す興。半澤先生の、席中での料理の展開はさすがです。いつか私も茶飯釜を使ってみたい。
鳥のさえずりと共に朝を迎え、静寂の中、お濃茶が始まる。茶事は、火相と湯相と、いつも先生が仰います。赤々と熾された炭、しゅんしゅんと沸くお湯、そして加減よく練られたお茶のご馳走、美しい時を過ごせましたこと、台所、水屋で研修して下さった皆様にも感謝の気持ちでいっぱいです。お客さんとしてお席に入ることは、宝のような学びの連続であることにも気づかせて頂きました。
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