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ご挨拶
千葉は九十九里近くの東金に在し四十年、住み慣れた鎌倉を後に、お人が行き交うことで自すと歩きやすき道が生ずるたとえのもと、荒家ながら、東金の庵も自蹊庵という小さな扁額とも表札ともつかないような板をかけて三十年が過ぎました。
そして只今、神仏の掌の上でのことにございましょうが、比叡山の麓近く八瀬の里にまなびやが生まれたのです。
築八十年ほどの古民家ゆえ、色々と手を入れなければならず、四月頃までに…と、心づもりではおりましたが、多くの方々のご尽力を賜り、この新年よりスタートの運びとなりました。唯々、奇跡の風が吹いたとしか思えないほどの胸熱き日々にございました。皆様と共に尊い時の紡ぎのまなびやとなりますよう希っております。四季の豊かな恵みと川音の優しさの波動に満ちた場です。井戸水も美味です。こんこんと湧く泉の水の如く、多くの皆様が思い思いに汲み、呑み、喉を潤し、心を潤す一如となれば幸甚にございます。恵み豊かな水であります、どうぞ一服お立ち寄りくださいますようお待ち申し上げます。
庵主 半澤鶴子



